今回は不動産大家業におけるトラブルについての最初の最初の1歩となる内容になっています。この記事を読むと、以下の内容が分かります。
■やらなければならないことについても、ぼんやり分かる。(最初の1歩)
■取ってつけたトラブルの解決ではなく、根本的な解決が必要であることが分かる。
■不動産を通して出て来る「不安」との向き合い方の重要性
■「お守り」付(袋とじみたいですがw)
では気合を入れて早速、行ってみましょう♪
■以下の不動産大家業のトラブル、発生原因として根幹にあるのはすべて同じ問題です。
まずは個人大家さんから最も多く問題として言われている「空室問題」ですが、こんな悩みがよく挙げられています。
その他にも
●居住者のマナーが悪い(騒音・ゴミ捨て・駐輪場使用・共用部の荷物・室内の使用状況)。
●工事会社の工期が伸びる、工事が終わらない、いつも見積金額以上に取られてしまう。
●管理会社に任せているけれど、空室になると毎回長期にわたって埋まらない。
●高額のリフォーム工事をして多額の出費をしてしまった。
●サブリースにお願いしたのはいいが、保証家賃の額を下げられてしまった。
●マンション管理人さん・清掃員さんの態度が悪い。
●管理会社のご担当者が、依頼したことを1度できちんとやってくれない、忘れる、最近携帯電話になかなか出てくれなくなった。
●いつか、自分も空室問題を抱える日が来るのではないかという不安
●親から大家業を引き継ぐことは決まっているけれど、不動産も大家業も何も知らないのにできるのか心配しかない…。
不安だらけですにゃん。
など・・・
これらの様々な不動産に関する問題は、全てがバラバラのように見えて、実は根幹の「膿」の部分は同じです。実際に大家さんが抱えている問題というのは、実は本質的な部分で局所集中しているという事になります。
そして、注目すべき点としては皆、共通して「不安である」「心配である」という心の不安を抱えていることと、もう一つは問題として認識はしているものの、「何を」「どこから」「どうやって」いいか分からない、という状況だという事です。
■一巡できる繋がった知識と経験、そこからの自信がないと不安は消えない
少し余談になりますが
私も、つい最近、動画教材をつくろうと思った際に、様々な新しいサービスについて、しかもいくつもの初めて触れる新しいモノを0から学ばなければならない状況になり、実は前述の大家さんの話と全く同じような心境になりました。
あ~きっと大家さんたちもこんな気持ちなんだなあ…と思いましたw
例えば、このブログを書くにしてもWordpressを0から習得しなければならなかったり、問合せフォームをどう作るですとか、その送られたメッセージに対してどのような自動対応をしていくですとか、そういったハードルがあったわけですが
動画教材の制作販売となると、またさらに必要になってくる別の複数のツールに対する知識が必要になってきます。しかもその多くが海外ツールでチンプンカンプン…という事で(笑)
「何を」「どこから」「どうやって」いいか分からない、という心境に久々になりました。この感覚は出産前の不安感にも似ています。知識・経験・自信が圧倒的に不足…。
その他にも、LINE公式は取り入れた方がいいのか?広告を出した方がいいのか?メール配信はどうしたらできるのか?など、何も進んでいないのに後から後から新しい課題や問題、様々な情報だの選択肢だのばかりが同時に入ってきて、
とても情報量が多すぎるし、自分の現在状況に対してどれが必要でどれが必要でないかすらわからない!ということで(今も完全ではないですがw)
本当に、全部が分かっている人に助けて欲しい!
丸投げしたい!
という気持ちにもなりました(笑)
そして、それらに振り回されて情報過多なのに物事は何も進まないという状況の空回りがひたすら続いて、情報に疲れて来ると、達成感が何ひとつないことからなのか?自分にはできないかもしれない…という不安だけが襲ってくることになります。
不安が常に自分を取り巻き、それなのに、何が原因で不安になっているのかすら分からず、情報量が多すぎて「何を」「どこから」「どうやって」が一向に分からず、暫く心の整理に時間が必要でした。。。
結局、色々なコンサルタントさん達にも有料の相談にのってもらって、最終的にバックエンドとして売り込まれる超高額商品が毎回出てくるわけですが、毎回、喉から手が出るほど欲しいとも思いました。
でも、、、
結局、今はその判断を下さずに済んだこと・そんな自分に、今はホッとしています。
後でお話しますが、これは不動産破綻の典型的パターンのひとつにあるものと全く同じ状況だったからです。私がいつも「大家さんたちに言っていたこと」が、私自身のことも守ってくれました。
ですから、その窮地から自分自身を守る「お守り」を、今回の記事の最後の方で皆さんにも伝授します。しっかり「お守り」を持ち帰ってください。
■私が見てきた不動産破綻者~少なくない会社役員・公務員
私には多くの不動産トラブルを抱えた人たちの、最初のご相談を受ける仕事をしていた時期がありました。そこは法律事務所へ案件を流す立ち位置の会社だった為、主に不動産トラブルでも「債務整理」「自己破産」に付随して出て来る不動産の問題が多く、
自身の不動産に差押えがされ、競売開始決定が下された方や、債務整理の中でも自分が住み続けられる形としての「個人再生」や「リースバック(売却した不動産に住み続けられる形での売却)」などに繋がる方もごく少数はいました。
けれども、大半の方はもう手の施しようのない状況になってから連絡してくるので、競売で不動産を失い、中にはそれでも残った残債を清算するための自己破産をされた方もいました。
自己破産=この世の終わり、だとは思いませんが、多くの人はこの不動産破綻によって家族も失うことが多いです。
不動産も家族もお金も失い、自分は信用価値が失墜した破産者になるという事で、人生の底に叩きつけられるような心境になるのは間違いありません。人によっては破産者になることによって、自分が持っている唯一残った財産である職業や会社での地位を失う人もいます。
意外に思われるかもしれませんが、そうした不動産破綻者の方々のうち、少なくない割合として、会社役員さんや公務員さん、堅い会社の正社員さんという人たちがいます。
不動産についてあまり知識もないのに「不動産投資」の甘い罠に引っかかり、1棟目を買ってみたもののあまり収益が良くない、でも彼らにはお金を金融機関からたくさん借りられる社会的信用があった為に、1棟目の失敗を次の物件、そのまた次の物件を買う事で穴埋めしようとしていたり、
高額な不動産を新築時に購入して、その残債がたくさん残るうちに、何らしかの理由(パワハラによる鬱、リストラ、離婚問題、事故などで従事が出来なくなったなど)で働けない状況、あるいは元々の給与に相当する収入が得られない状況に陥ってしまったという背景がありました。
私も厳しい氷河期世代としてこのデフレ地獄の辛酸を舐めてきた立場でしたし、無知が原因で原状回復トラブルに遭い、数十万もむしり取られたこともありました。
さらに離婚経験者でもあった為、一寸先は闇というようなこの時代のもつ漆黒の空気感の延長線上にあるご相談者さんたちの地獄について、全く他人事には思えず、ご相談を聞くたびに自分だってこの立場になっていた可能性は十分にあったのだと強く感じる日々でした。
もしかしたら、私は立派な社会的地位が「幸い」築けなかったことで、かえってこうした地獄を見る機会も得ることがなかっただけ、だったのかもしれないな、とも思いました。
■不動産破綻者のパターンのひとつに「不安」がある
あまり語られない事ですが、「不安」というのは不安の原因となっている問題以上に、リスクが高いという事が言えます。
具体的に言うと、
原因となる「空室問題を抱えている」という事よりも「不安を抱いているという状態自体」の方が数段リスクが高いのです。
なぜなら、不安を抱えている人は例えば空室問題であれば、その状態が長期間続いたり、
複数の部屋が空室という状況となると、これからもっともっと空室が出てしまうんじゃないかということで非常に精神的に追い詰められていくことになります。
ですから一刻も早く、この目の前の不安をどうにかしたい、そうした心境になることで判断能力がバグってしまうという事が頻繁に起こります。
そんな時に現れた「救世主」として、多くの場合、専門家という名札を付けた何かしらのコンサルタントさんから「コンサルティングという名の営業」を受け、
「抜本的な改革をしましょう!」
と、提案された大金を支出することを伴う「抜本的改革」に手を出してしまいます。私も「抜本的な土台の見直し、構築をしましょう!」とは言いますが、ちょっとそれとこれとは毛色が違います。私がもっとも大家さんに投じて欲しいものは「手間ひま根気」ですが、一般的なコンサルタントさんがかけて欲しいのは「資金」です。
それは当然のことでもあって、企業にはまず何よりも第一に、従業員を守りながら継続経営を死守しなければならず、そこに所属する従業員は利益追求を果たして会社に貢献しなければならないからです。彼らには彼らの当然の正義があるのです。
そして、お金を使っての対策は手軽ですし、その方法についても様々なサービスの営業さん、コンサルタントさんたちによってもたらされますので、今まで大家さんが欲しかった「どうしたらいいか?」の部分が簡単に、大量に入ってきます。
それに、人というのはどうも「お金を使う」という事はどうも脳が「快」となってしまって、まだ結果が出ていなくても、お金を支払った段階で「8割くらい達成した気持ち」になってしまいます。
加えて、そういった対策というのは、おおむねコンサルタントさんへ「丸投げ」の対策ですから、自分では後からもう一度再現することが出来ません。
また同様の事態が起こった時にも、同じように大金の支出による解決しか手段がありません。
この大家業と「不安」の関係性については根が深いので、また改めて深堀りをしていきたいと思いますが、概要として今日知っておいて欲しいのは、多くの破綻者は不動産単独で破綻しているというケースよりも、この「不安」に付随した何らかの別の契約によって破綻していることが非常に多いという現実です。
■不安をゼロにすることは不可能だが、小さくすることはできる
しかし、大家業では、たとえ今現在、順風満帆の満室経営をされている方であったとしても「不安」をゼロにすることは正直不可能です。
もし地震が起きてしまったら、もし空室が出てしまったら、もし○○だったら、もし○○だったら、と考えだしたらキリがありません。
そうは言っても、内側から出て来る「不安」に蓋をすることも出来ませんし、「不安」は前述の通り、抱いているだけでリスクがある状況でもあります。第一、日常生活を脅かすレベルでの不安を常時抱いているなんて言う事が続けば、人生の質自体を低下させてしまいます。
ですから、不安を出来るだけ小さくしていく為の方法として、やはり「手間」「ひま」「根気」をかけて、自分の不動産をきちんと管理できる状況までの土台を作り、
自分自身に「大家業をちゃんとやっていけるという実感」「健全運営のために何をしなければならないかが分かる」「自分の目で最適解を選べる」という事をできるだけ早く実現させていきましょう。それか、億万長者になることくらいしか不安を軽減させる方法はないと思ってください。
けれども、それらの手間ひま根気のかかる土台には、文字通り、とても構築に時間がかかります。ですから、それまでは「不安を抱えたリスクある状態」におけるリスク回避方法というものを実行しなければなりません。
それが、つまり本日お伝えする「お守り」セットです。
■不動産トラブル解決以前に前提として持っていなければならない考え方がある
やはり不動産トラブルの解決云々以前に重要となるのは、
「前提として持っていなければならない考え方」
(例えば「お守りセット」)というものだと感じます。
そこがきちんと定着した段階で、具体的なノウハウや具体的施策をしていかないと、そのノウハウや施策というのは表面的に取ってつけたような形でやっていくと、それはそれで効果は多少出るものの、また同じ類の問題を繰り返すことになったり、十分にその施策やかけた資金が活かされなかったりしてしまいます。
↓
その上での具体的、ノウハウ具体的施策
この順番を守らないで、ただただ不安で結果を急いでしまうと
例に出したような、不安からの「散財リスク」に高い確率でなり得るわけです。自分はそんな馬鹿なマネはしない、と思っていてもですね、
人は追い込まれていくと、
そうなってしまうんです。
最初の1ヶ月2ヶ月3ヶ月の空室で破綻する人ってのは、あまりいないと思うんですけれども、こうした不安からつい手を出してしまった高額商品で一発破綻してしまうっていうのは
頻繁に起こっているんです。
自分の弱った心、
そしてそこで膨らみ続けた「不安」が引き起こした破綻なんです。
皆さんには、先ほど告知していたように、この記事で前提となる考え方の中でも「最初の段階で、最も大事になること」をセットでお伝えしますので、是非覚えていってください。
■健全運営のために最初に必要になってくる3種の神器
それでは、「最初の段階で、最も大事になること」としての三種の神器を3つお伝えします。そしてそれぞれについての詳細もお伝えします。
■「最初の段階で、最も大事になること」①
そのひとつめは
「あせらないこと。」
です。
なんだそんなことか、勿体ぶって大したことじゃないじゃないかと思われるかもしれませんが、これは本当に重要な事です。
意味としては、不安に煽られて大きな決断を急がない、という事です。
よく営業さんは「成功者は決断が早い」とか「早い決断が出来る人の方が成功率が高い」「千載一遇のチャンスを逃しますよ」などと言って、決断(つまりは成約)を煽ってきますけれど、
私が思うに、そこにはまたトラップがあって、その物事・分野に対して「自分の目できちんと最適解を導き出せる人」に対しての言葉だと思います。
多くの不動産問題の場合は、そこに自信がないからこそ相談を受けているわけで、その時における最適解は「高額商品には手を出さない」一択だと私は思います。
■「最初の段階で、最も大事になること」②
そういう契約というのは殆どの場合、「当日の間」に決意させられて、大家さんも心に火をつけられてしまって、もう勢いでその日のうちに決めてしまいます。
それで一旦は「助かった!」「空室が埋まった!」「利益が上がった!」「これで成功は約束された!」と長く自分を追い詰めてきた不安から逃れることが出来て、喜ぶわけですが
例えば、空室が一度、全部埋まったからといって、大金をその1室、2室で取り戻すというのは非常に大変なことになるわけです。
殆どの場合は、他の利益が出ている分を食い潰す形となるんです。地獄のストーリーというのは「夢の商品」購入後から始まるんですね。
資金が潤沢にあるうちはそれでもいいんですが、根本解決がされてない物件というのは
繰り返し空室や別のトラブルを起こしますから、まだ大きな支出分を取り戻せてもいないうちにまた新たな次の大きな出費を重ねてしまいます。
それを繰り返せば、多くの場合、結局いつかは破綻することになるわけです。
あせらず、ゆっくり考えて戦略を持って立ち向かえば、その問題に対する打開策というのは
大家業であれば、ほとんどの場合見つけることが出来ます。
ですから大家業を健全運営していくことにおいて、必ず覚えておいてもらいたい2つ目としてはそういう
「不安」という心理状況下では、
大きな出費を伴う決断を下さない。
ということです。(念のため緊急工事の場合は別です。)
少なくとも、当日の大きな契約は絶対にしない。そういう場面かもしれないと思った時には、契約はせず、家に持ち帰って一晩ちゃんと寝て、朝日の下で改めて胸に手を当てて検討してください。
■「最初の段階で、最も大事になること」③
こうして、多くの不動産で破綻に追い込まれる方々というのは、不動産がうまくいかなくなって、あるいは何らかの別の不安から手を出した最後の「夢の商品」、そして、そこにあるフワフワした根拠のない自信によって、大家業だけでなく人生を破綻させられてしまうわけです。
中でも大家業における「夢の商品」は非常に高額である場合が多いですし、例えば、サラリーマン大家さんなんてとても聞こえがいいですし、確かに勤務年数が多くて堅い会社の会社員さんですとか公務員さんは多くの融資を確実に受けやすいです。
それは不動産投資にとっては間違いなく有利な条件です。しかし、私が見てきた多くの不動産に係る破綻者は同時に、なぜか堅い会社の役員さんや公務員の方がとても多かったという話をしました。
なぜなんだろう?とよく考えてきたのですが、もちろん融資が受けやすいことから不動産投資に手が出せる立場であるというのもありますけれども、それ以外にも理由は考えられます。
これはおそらくですが、堅い会社の方や公務員さんなどはグレーな世界と日頃関りが無いので「純粋」であるため(?)「夢の商品」が売り込まれやすいのだろうということと、
職場環境や立場なのか?「人に任せたらその人はきちんとやってくれる」という考えが非常に強くあって(多分、役員さんなんかだと部下がいつもせっせとサポートしてくれているからというのもあるのだと思いますが)相手を信用して「丸投げ」する傾向が強いからです。
ですから、人がいい人ほど
本当に気を付けてください。
3つ目はもちろんそういうわけで
「丸投げしない」
という事になります。
以上が3つの「お守り」です。きっとちゃんと腹に落とせば、不動産以外の時にも(私のようにw)窮地を救ってくれることになるはずです。
大事なので、おさらいをします(笑)
これらをいつも確認して、決断を下すことにしましょう。
そして、これらを改めて見ていくと分かることかとは思うのですが・・・究極の結論としては
という事です。ということでまとめさせていただいて、次回は典型的な「夢の商品」になりやすいパターンについて具体例を挙げてみたいと思います
それではまた、元気にお会いしましょう!
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