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不動産大家業のメリット(不動産投資との違い)について考えてみる

■大家さんと法令

この記事では、まだ大家業をされていない方であっても、主に不動産大家業がどんなものかを知って頂く最初の取っ掛かりとして、不動産大家業のメリットについて話していきます。この記事を読むと、以下の内容が分かります。

■不動産大家業のメリット(概要)が分かる。
■「不動産投資」と「健全な大家業を維持すること」の違いがより深まる。
 
カキコ
カキコ

では今回も張り切って、内容に行ってみましょう♪

 

■不動産大家業のメリットについて考えてみる

前回の記事では「不動産投資」「大家業」ではデメリットを考えた時に結構、大きな違いがありますよ、というお話、そして大家業は「投資」ではない場合が多いですという話を併せてさせて頂きました。

 

■大家さんが知っておくべき不動産関連法令
「■大家さんと法令」の記事一覧です。

 

今回は不動産大家業のメリットとデメリットのメリットの方について考えていく回として、各項目を取り上げていきますけれども、その際にも上記の立ち位置の差が如実に表れます。今回は、両者の立場でそれぞれどのような違いが出て来るかについてのメリットの方の概要を把握できる内容となっています。

 

■不動産大家業のメリット

それでは改めて、今度は不動産大家業のメリットの方を挙げてみたいと思います。こちらでも代表的なものは以下の画像のような内容となり、同じように大家業というよりも、不動産としての特徴を挙げています。

 

 

それでは、各項目ごとに詳細を考えていきたいと思います。

 

 

■信用力が高い物的担保価値がある(登記できる)/不動産のメリット

不動産のメリットと言うと、私の中ではですけれども、何と言ってもやはり担保価値なんです。

 

 

担保価値と言うと、あまり普段聞かない言葉なので分かりにくいかもしれませんけれども、言ってみれば社会的信用のようなものです。お金を貸すに値する信用ってことです 。

 

不動産はモノはモノでも、ノートやペンやバイクや靴みたいな「動産」ではありません。
他のモノとは違うものとして、民法上でも「不動産」という区分けになっています。

それで、「じゃあ具体的に何が違うの?」というと、

 

不動産というのはお金を借りた時に、一般にも誰でも見ようと思えばみられる登記簿謄本に担保として登記して、簡単にその状況について載せる事が出来、明示できるということです。

 

 

それっていうのは、お金を貸す側(一般的には金融機関など)からすると、非常に信用があることで、債務者の支払いが滞って金銭で回収できなければ担保として取っていた不動産を売却(競売等の強制執行等)をすればいいっていう事ですから、とても信用力があるんですね。

 

■人的担保と物的担保

一般的に融資を受けるには、「人的担保(法人含む)」「物件担保」どちらかということで、人的担保というのは一番わかりやすいのは「人」です。

ひとつは本人自身の年齢ですとか職業ですとか勤務年数、所得といった借り入れをする本人の信用価値です。もう一つは同じような形で保証人という人の信用価値です。

 

 

不動産などは今度は「物的担保」となります。

不動産の何が凄いかというと、本人の人的担保価値も保証人も、両方なくても持てる担保価値、社会的信用力である、その中で最も一般的なものという事になります。

 

ですから他のモノや投資商品と比べて、不動産がいかに力があるかということなんです。

 

私のような会社組織を辞めたしがない宅建士ですとか、今後フリーランスの方々なども増えていく社会になると思うのですけれども、そうした一般社会での社会的地位や信用力が築けなかった、あるいは喪失した人(退職されたご高齢者等)であっても、不動産をひとつ持っていれば、融資を受けられるという事です。これって、非常に大きな事です。

 

 

年齢や境遇などに関係なく、不動産を持ちさえすれば築ける信用力という事になります。

 

私などは、会社を辞めた時に思ったことは、娘が独立して部屋を借りる時に「しがない無所属の宅建士であるがために、会社を辞めたばっかりに子の保証人になれないかもしれない。。」という事でした。

 

そうした方々にとっては、大家業云々以前に、不動産というのは持つ価値はあるような気がします。

 

 

■ゼロリスクが比較的低い(いつでも売れる)/不動産のメリット

不動産は他の投資商品と違って、急激に価値が下落してほぼゼロになる、という事は可能性として低い資産です。そこが二つ目のメリットとなります。

 

 

他の金融商品は、結構ゼロリスクあるいは、ほぼ同意のようになる状況というのが結構あります。

 

もちろん、不動産も地震や災害によって建物が倒壊するという事はありますし、現在大規模な地震災害が起こる可能性については多く情報として流れているので一概には言えませんが、

少なくとも区分マンションではなくて土地家屋として所有している場合には、災害があっても「土地」は残ります。(区分マンションも土地の持ち分はありますけれども、とても割合として狭小である為、土地の価値はあまり残らないと考えます。一方で戸建てなどに比較すると数段強固な建物であるため、その利益は別にあります。)

 

 

また、他の金融資産、例えば仮想通貨や株などであれば、1晩でその価値が大暴落するという事が頻繁に起こりますが、大家業に関してはその翌日から家賃が半分になるなんていうことは考えにくいため、そういった意味でも、非常に信用力のある収益として評価されています。

 

家賃についていえば、エリアの平均的な賃料が半分になるという現象自体がそもそも考えにくいので、資産としては非常に堅いものだという事が分かります。(今後の人口減の時代においてはこの点はどうなるかは分かりません。あくまで、これまでの時代の話となります。)

 

そして、最後にこれは価格にこだわらなければ、という前提が要ると思いますが、市場として売り買いが活発に行われていることから、いつでも売れる市場があるということもメリットかと思います。

 

 

きちんと市場がなければ、たとえ「岩カキコの渾身の作である過去のラブレター(本人の熱烈なイラスト入り)」という超絶希少価値の逸品があったとしても、買ってくれる人を見つけるまでは売れない、現金化できないわけですから自分以外の外界での価値としては果てしなくゼロに近くなるということです。

 

カキコ
カキコ

私のラブレターが!

 

■人に貸せる(定期収入)/不動産のメリット

次のメリットとしては、比較的簡単かつ一般的な方法で人に貸すことが出来て、定期収入にすることができるという事です。

 

 

さらに、不動産の良いところは、その不動産が例えば3000万円の借金の担保として登録(登記)されていたとしても、そうした状況下で家賃の収入があったとして、それは受け取ることが出来るという事です。

 

お金を借りていながら、利益は得られるという事です。

 

もしかしたら当たり前のことに思えるかもしれませんが、よくよく考えるとすごいことです。例えば不動産の価格が1億円だったとして、1億円の現金がない人であってもそれを購入できるうえに、1億円の価値の家屋からの収入を毎月受け取れるという事です。(もちろん返済分は引かれます)そう考えると、少しなんだか不思議な気がするのではないでしょうか?

 

 

■運営を任せることも可能/不動産大家業のメリット

次のメリットとしては、運営を誰かに任せることも可能とありますが、これに関しては、一応メリットとしては書いていますけれども、かなり高度な内容にはなります。

 

 

大家さん自身が基本的な土台をきちんと整えて、健全運営が実現していて、尚且つその内容をきちんと教えられる場合、と考えてください。

 

けれども、これというのは一般的な会社の事業でやっていることとほとんど変わりませんし、そうして考えれば、一般企業の存続に対する危機感などに比べると、どちらかというとやることはほぼ決まっているので、楽な話のような気もしてきます。

 

 

■相続での優位性、他事業との相性/不動産大家業のメリット

5つ目のメリットとなりますが、これはよく語られることではありますが、相続での税金面での優位性です。

 

 

現金として相続するよりも、税制上有利な面が出て来ることで、不動産に対する優遇措置もありますけれども、そもそも税金は「取りすぎると問題がある」という側面があって、固定資産税にしろ相続税にしろ、実際の市場価値よりも低い価格で不動産は評価をされて、それに対して一定の係数がかけられて「税金額」が算出されています。

 

ですから、そういう意味では相続税自体が高い税金ではありますけれども、不動産として承継する場合の節税の効果はとても高いと思います。

そして、そのほかにも一定数の個人大家さんは不動産管理会社のような形の会社を持ってる方が多いと思うのですが、そうした形にすることで、色々と日常でも節税がしやすくもなって使えます、ということです。

 

 

■突如高騰することがある/不動産のメリット

2021年もマンション価値が高騰して不動産バブルと言われていますが、全体としての高騰だけでなく突如ピンポイントで土地価格が高騰することがあります。

 

 

新しい駅が出来たり、都市計画によって街が再構築されるという計画が決まったりすると、とても土地価格が高騰するという事が起こります。

 

この場合は、売却するというのもひとつの手かなとは思います。というのは容積率が変更されてしまった場合、いずれ今よりも高層の建物が立ち並ぶ街になるという事を考えると、街自体が大変化してしまうことが予想されるのと、そうなると住人も変わりますし、「街」自体が違うものになります。

 

 

その中で、たまに見かけますが周りが高層住宅になっていくのに自分だけ意固地になって土地を守るために木造2階建てを死守しようとすると、固定資産税だけが高騰して支出が増え、収益がないという事になりますから、維持することや承継することが困難になってしまい、将来的にいい選択にはならないからです。

 

建替えが検討できる場合は良いですが、それが難しい場合は売却するというのもひとつの選択かなとは思います。

 

 

■土地や地域と関わることが出来る(これからの時代の価値)/不動産大家業のメリット

そして最後のメリットとして、これは私が勝手に考えてることなのですが(笑)、
現時点では特に都心部ではまだ違うかもしれないのですけれど、土地や地域や人々と関わることが出来るということ自体がこれからの時代の中では「新しい価値」として成立するんじゃないかなという気がしてます。

 

というのは、これからの時代というのは、今よりももっと「組織」という集団からどんどん「個」の時代になっていくことが予想され、その時代の中で、孤立化する人が出て来るという問題というのは避けられないと思うんです。

「孤立化」というのは不動産云々以前に、色々な意味で1つの「人生を脅かす大きなリスク」です 。

 

そんな中で大家業について考えてみると、大家業ということを通して、大家さんとその建物の居住者さんという関係があった時に、それは小さな1つのコミュニティです。

 

その小さくても繋がりある一定数のコミュニティが維持できるというのは、すごく価値があることなんじゃないかな?と私は思っています。

 

 

■不動産ならではの価値を活かしつつ、大家業を楽しんでいければ大きな財産に育てることが出来る。そして、それをまた受け渡すことが出来る

同じ不動産賃貸業をやるということでも、大家さんがどういう立ち位置でその不動産と向き合うかによって、そのメリット・デメリットというのは大きく変わってくるという事は前回の記事と併せてざっくりとでも理解して頂けたかと思います。

 

 

私としては、不動産ならではのメリットを生かすような形で、不動産投資として積極的に不動産だけに固執して投資していくという形ではなくて、まず今持っている不動産から最大限の価値を出して行く、健全運営を維持して大家業やっていくということを基盤に持ってもらって、

 

それ以降は、ビットコインへの投資でもいいですし、不動産は楽しいからやっぱり広げていきたい!という気持ちがあれば、まず持っている不動産の健全性と大家業への自信を持ってもらって、その後で広げていく形でいいのではないかな?と思っています。

 

 

不動産投資としては利回りが低くて、手間がかかって、どうのこうのという一見デメリットとしてしか映らないようなことが多いように思いますが、最後の方でお話した、小さなコミュニティを維持できるメリットに関して言えば、他の投資商品ではまず構築できない財産です。

 

いずれにしても、大家業はそこに対する大家さんの熱量や思い入れさえあれば、人生に様々な形で豊かさをもたらしてくれるものになるんではないかなと思っています。かけた手間暇や金銭、それ以上の報酬というのは「形を変えて」大家さんは受け取れるのではないかと思います。

 

ネコ
ネコ

ではまたお会いしましょう♪

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